2018年10月8日(現地時間)、米Facebook社はAlexa搭載のスマートディスプレイ「Portal(ポータル)」と「Portal+(ポータルプラス)」を発表しました。
FacebookのAIアシスタント搭載のスマートデバイス開発は以前から話題になっていましたが、何度か発表のタイミングを見送っており、今回ついにそのデバイスの詳細が発表されたのです。
日本での発売は未定で、海外では現在予約受付中、発売は11月12日の予定。価格は10.1インチディスプレイのPortalが199ドル、15.6インチのPortal+が349ドルとなっており、今なら2つセットで298ドルとPortal+を単品で買うよりもお得に購入できます。
それぞれブラックとホワイトの2色展開で、Portal+は画面の向きを縦・横で変更できます。
離れていても同じ部屋にいるように感じられることがコンセプトのPortal、本記事では気になる機能を紹介したいと思います。
Portalシリーズでできること
ビデオ通話
FacebookのMessengerを用いてビデオ通話が可能で、Portalはこれに特化したスマートデバイスだと言えるでしょう。快適なビデオ通話が行えるようにハード面でも様々な機能が搭載されています。
カメラは、部屋の中を人が移動しても追尾してくれますし、人が複数人いてそれぞれが動いていてもフレームアウトしないように自動でズームイン・アウトして画角を調整してくれます。
これによってスマホなどのように自分で画角を調整する手間がなくなります。
マイクも人の声を認識して、それ以外の雑音を最小限に抑えるような性能を持っています。その為、例えば相手が料理や洗い物をしていても雑音のストレスなく会話することができるのです。
音楽や動画サービスの再生
SpotifyやPandoraなどのサービスに対応しているので音楽や動画サービスを楽しむことができます。
ビデオ通話中に音楽を共有することもできるので、離れた場所で同じ曲を再生して楽しむことも可能です。提携するサービスは随時増加していくことが発表されています。
Alexaの基本機能
音声AIアシスタントとしてAmazon Alexaを搭載しているので基本機能である天気予報やアラーム、Amazonショッピング、家電操作、Alexaスキルなどは利用することができます。
その為、Alexaの性能がアップすればそれに連れてできることも多くなっていきます。
フォト・ビデオフレーム
待機時には、Facebook上の写真や動画をスライドショーとして再生するフォト・ビデオフレームとして機能します。
Portalのセキュリティは大丈夫?
セキュリティに関しては次のような機能が搭載されています。
- 4~12桁のパスワードでスクリーンをロック
- ボタンをタップでカメラとマイクを完全に無効にできる
- 音声コマンドを使用したいがカメラを使いたくない場合は、物理的にカメラレンズにカバー
- ビデオ通話の履歴はフィードに表示されない
これに併せて、Facebook側は通話を聞いたり、表示したり保存したりしないこと、カメラをFacebookサーバーに接続せずローカルで動作するAIテクノロジを使用し、顔認識をしないので身元の特定もしないことを公表しています。
まとめ
自動追尾するスマートカメラ、聞いている音楽を共有する機能などによってこれまでのビデオチャットとは全く異なる新しい体験をもたらしてくれそうですね。
その一方でやはりセキュリティ面においては関心が高まります。Facebookは直近では10月6日にも個人情報流出の報道がありました。これまでに何度も情報流出を起こしており、大きな問題になっています。
ビデオ通話という個人のプライバシーの多くがあらわになるサービスゆえにユーザ側もセキュリティに対してかなりの安全性・安心感を求めることが予想されます。
これに対しFacebook側がどのような機能や対策・説明をしていくのかという部分も今後の普及に大きく関わる要素となりそうです。