世界に先駆けて発売し、現時点でスマートスピーカーのシェアトップを走るAmazon echo。
搭載されているAlexaには、「Alexa SDK 」という開発環境が用意されており、これで「スキル」を作ることができます。この開発環境を公開することで、世界中の誰もがAlexaに対応するアプリやプロダクトを開発することができるんですね。しかもAmazonは優れたスキル開発者には報酬を払うというのです。
そもそもスキルや開発環境の公開ってどういうこと?
開発環境の公開とは、「みんなの力でAmazonの代わりにいろんなAlexa対応アプリを作ってAmazon echoを発展させてくれ!」ということ。
世界中が一斉にAlexa対応の商品を開発すれば、それだけAlexaでできることが広がり、よりAmazon echoが生活の必需品になっていくということです。
普通に考えれば企業秘密のはずの社内開発ソースを世界中に公開して、結果発展を図るなんてすごいアイデアですよね。AmazonはECという強みもあるので、これからどんどん他と差をつけるかもしれません。
早い企業や開発者はこのスキルを以下のように利用してすでにマネタイズし始めています。
早くも11月8日には265ものスキルが発表されました。以下はその一部です。
他にも、ホットペッパーやみずほ銀行、JALやANAもスキルを利用してます。つまり、Amazon echoだとこれだけのサービスをすでに「声かけ」だけで利用できるんです!
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Alexaのスキルを使ったマネタイズ手法
1、商品注文システム
このサイトでも試しているすき屋の注文のように、お店がAlexaを使って商品を注文できるスキルを開発。声をかけるだけで簡単に注文を完了できます。
これがデリバリーだったら宅配してくれるし、インフラの業者だったら水道や電気のトラブル時にすぐ呼び出せます。口座の残高も教えてくれるし、旅行やレストランの予約も簡単にできるとこまですぐにイメージできますね。
2、Amazonの毎月報酬制度
先述のように、Amazonは毎月優れたスキル開発者に報酬を支払っています。
今は報酬の対象になるスキルのカテゴリーも、ゲーム、教育、フード、ヘルスケア、ライフスタイル、音楽、生産性という範囲にまで広がっています。
使いやすさや便利さだけを追求して設計すれば報酬が貰えるので、広告誘導なんて考えなくていいんです。これは開発者層のAmazonファンが増えそうですね。
3、Amazon Payを使った課金スキル
これはつい先日新たに発表されたもので、Amazon Payを使ったスキルを開発できるようになるとのことです。これは、紐づけてるAmazonアカウントを使って、住所等の入力を省略することができます。WEBショッピングを声だけで、しかも住所やカード情報を言うことなくスムーズにできるのは嬉しいですね。
これによってAlexaを使って買い物できる店がドッと増えることが予想できます。
優秀な企業や開発者はAmazonに寄っていく
このスキル制度のおかげで、どんどん世界中の開発者がAlexaだけに対応した生活の役に立つより便利なものを開発していくでしょう。アマゾン ウェブ サービス(AWS)による膨大なクラウドデータを持っているのもAmazonの強みですしね。
つまり、スキルというのは開発者でない一般ユーザーにとっても大いに関係ある話なんです。
今スピーカーを買うか迷ってる人は、こそスキルの有無を十二分に考慮すべきです。どこかの優秀な開発者によって作られたアプリが、生活家電やサービスや買い物といったライフスタイルを良くしてくれることになるからです。
スマートスピーカーは決して音楽を聴くだけのものじゃない
スマートスピーカーを買う人の約半数が、主な目的は音楽を聴くことというデータがあります。しかし、Amazonがやってるようにスキルや対応家電が世界中で発明されてくるとどうでしょう。今よりずっと簡単に専門知識も余計な設定も要らずに、声かけだけで洗濯やエアコンの調整もしてくれる未来は目に見えてます。
正直、スマートスピーカーに音質なんて重視されないと思います。だって外部スピーカーと接続すればいいだけの話ですから。
声をかけるだけで何をどこまでできるか。ここの発展にスマートスピーカーの命運はかかってますし、何度も言うように、この分野で他企業を参入させて大きくリードしているのは間違いなくAmazonです。
Googleも開発手法を公開
おっと。ここで、GoogleもGoogleアシスタントを使ったアプリの開発方法を公開しました。まだ英語のみですが、日本語にも対応予定とのことです。これでGoogleも一気に拡充を狙います。
すべて開発プロジェクトは社内完結、門外不出主義ののAppleとは真逆の流れになってきましたね。Appleはどう出るんでしょうか?iPhoneが広く使われているだけに、そこをどう関連付けるかが楽しみですね。
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Amazonの強みは商品シリーズの豊富さにも
例えばリビングにecho Plusを、寝室と玄関にecho dotを置けば、もう家じゅうどこにいても会話で家電やネットを操れます。dotなんて5000円やそこらで購入できます。それこそ音楽を鳴らす必要がなく、スペースもあまりない場所であれば最適ですし、インテリアの邪魔にもなりません。
世の開発者がたくさん便利なサービスをどんどん作ってくれて、一般消費者はその恩恵を受けられるんです。そう、Amazon echoならね。
商品ラインナップ、提携サービスや商品の数、これからの発展のスピードを考えても、1番可能性に溢れているのはAmazonでしょう。迷ったらecho。これでOKです。