7月12日(金)に福岡にて開催されましたVUIデザインワークショップに参加してきました。今回は、イベントのレポート後記に合わせてVUI(Voice User Interface)に関しての構築の仕方などの話をしていきます。
VUIでは対話モデルが超重要
今回のVUIデザインワークショップでは、クラスメソッド株式会社河本さん(Twitter @mochan_tk)、IoT×介護ブログをやっている福村さん(Twitter @fukumura_kaigo)のお二人がメインで話を進めています。お二人ともVUIには精通されている方々です。
まずVUI(Voice User Interface)とは、音声だけでやり取りをするUIですね。これまでの画面を見て操作をしたりするGUIとは異なり音声情報だけでのやり取りになるので、GUI以上にユーザーとのやり取りには気をつけなければ上手く機能しません。
そのVUIでもっとも重要となるのが、
『対話モデル」です。いかに自然の流れで会話を構築して、ユーザーと音声アシスタントがやり取りをできるか。ユーザーが知りたい事に対して音声アシスタントが見当違いの返答をしたり、無駄に会話のキャッチボールが増えてしまったりするとストレスが生じてしまいます。
そのため如何にスムーズに、ユーザーがストレスを感じない対話モデルが組めるか。ここがVUIデザインです。
今回のワークショップでは、このVUIデザインの考え方や構築方法を教えてもらいました。
デザインスプリントでハッピーパスを作る
デザインスプリントとは、新製品、サービス、または機能を市場に投入する際のリスクを減らすことを目的として、 デザイン思考をベースにした、時間制約のある5段階のプロセスを実施すること
お金や時間を節約してアイデアを出してスピードで試してみるということになります。「理解する」「定義する」「発散する」「決定する」「試作する」「検証する」という段階に分けて進めていきます。通常であれば5日間かけて行うようですが、今回は2時間ほどしか時間が無いのでスピーディーにすすめていきました。
そしてもう一つの「ハッピーパス」とは、想定される最短の会話フローです。先程言ったような無駄なキャッチボールをさせずに欲しい情報に最短でたどり着けるように構築していく必要があり、このハッピーパスこそがVUIでは超重要。
今回は複数チームに分かれて、「旅行」のテーマに沿ったVUIサービスのアイデアを出し合い、評価が良かったものをベースに利用シーンを絵にし、更に評価が良かったものの想定される会話フローを出し、さらに評価が良かった物を肉付けして行くという内容でした。
デザインスプリントの最後には「検証をする」フェーズがあるので各チーム発表をしたのですが、「旅行に行く直前の忘れ物確認スキル」や「フライト時間の変更スキル」などのスキルがアイデアとして出てきました。各段階によって絞りながら考えていくため、利用シーンや使っているユーザーの思考などもよく考えられているアイデアが多く、これがデザインスプリントの力か…と感心。
AlexaスキルやGoogleアシスタントアプリ、Clovaスキルなどを作っている開発者の方々はスキルを作る前に一度VUIデザインをデザインスプリントで出した上で制作されてみてはいかがでしょうか?ちなみに、また福岡で開催する予定とのことですので気になる方はぜひご参加ください!