スマートフォンのアプリの開発とは異なり、Amazon Echoなどのスマートスピーカーで使えるAlexaスキルはプログラミングができないノンプログラマーの方でも開発ができるサービスがあるのをご存知でしょうか?
スマートスピーカーなどで使えるスキル(VUI:Voice User Interface)に大切なのは、技術ではなく、アイデアです。もちろん技術も大事ですが、アイデアひとつで多くのユーザーに使ってもらえるAlexaスキルを作ることもできますし、収益化することだって可能になります。
そこで大事になってくるのが、スキルを開発する環境。今ではInvocable(旧:Storyline)やVoiceFlowなどを筆頭にいくつものスキル制作サービスがあります。
つまり、プログラミングができないノンプログラマーの方でもアイデアさえあれば簡単にAlexaスキルやGoogleアクションアプリを作ることが可能です。
そこで今回は、Alexaスキルを作ってみたいという方のためにノンプログラマーでもAlexaスキルが作れるサービスの比較まとめ!自分にあったサービスを見つけましょう!まずは、一覧をごらんください。
こちらが現在の主要なAlexa作成サービスです。smartioで主に利用しているのがInvocable(旧:Storyline)ですね。この中でも最近注目しているのが、VoiceFlowとVoiceApps。サービスによって違いがあるので、それぞれをピックアップして紹介しているのでぜひチェックしてください!
1.Invocable(旧:Storyline)
- メリット
- ドラッグ&ドロップで分かりやすい開発画面
- 利用しているユーザーが多い
- スキル内課金システムを使ったスキルの開発ができる
- デメリット
- 月額$99と料金が高い
Invocable(旧:Storyline)はカリフォルニア州にある会社で、2017年冬にAlexaスキル開発ツールStorylineをリリース。ノンプログラマーでも簡単にAlexaスキルが作成できることから、英語圏ではAlexaスキル総数約46,000の9%ほどがInvocableで作成されているとのこと。
APIやスキル内課金システムの構築(英語圏向けのみ)など利用できるサービスが充実しており、現在あるAlexaスキル作成サービスの中では日本人のユーザーも多いです。
2018年秋にStorylineというサービス名を「Invocable」に変更しローンチ。以前まではカスタムスキルの作成に関しては無料のサービスでしたが、今後は本格的にVUI開発を行いたいプロユーザーをターゲットにし、2019年より有料化します。
また、近い内にEcho SpotやEcho Showなどの画面付きデバイス対応のAlexaスキルが開発できる環境が整うとのことです!
- Invocableの魅力的なポイント
- 実際にsmartioでもInvocableを使ってAlexaスキル開発を行っていますが、開発プラットフォームのUIが分かりやすくノンプログラマーでも直感的に操作できるのが魅力です。1時間ほどで基本的な使い方は覚えられます。また、Echo SpotやShowなどの液晶向けのスキルも作れるようになるのがInvocableの魅力。
基本機能 |
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Proプラン |
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EnterPriseプラン |
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2.VoiceFlow
- メリット
- 無料プランを提供している
- Amazon Payを導入できるスキルが作れる
- Audioファイルをホスティングできる
- デメリット
- まだ新規サービスなのでたまに不具合が発生する
VoiceFlowは無料プランを提供しているAlexa作成サービスです。元々、Invocable(Storyline)で作成したStoryflowというAlexaスキルが前身ですが、もっと簡単にスキルを作りたいという思いからできたサービス。
こちらのVoiceFlowは2018年11月より日本向けのスキル開発も可能になっており、月5,000発話までという制限はありますが無料プランもあります。その他にもAmazon Pay決済を組み込めるスキルの開発も可能。
より本格的で収益化できるようなAlexaスキルを開発ができる環境が整っているため、今後ノンプログラマーで本格的にスキル開発を行っていきたい方にはおすすめのサービスです!
また2019年2月現在では、Googleアシスタントアプリの開発も可能となっています。他のサービスと一線を画する一手となるのでは?
- VoiceFlowの魅力的なポイント
- 最近、日本向けスキルの開発ができるようになったVoiceFlowですが、Amazon Pay決済をスキル内に組み込むことができるため、ショッピングができるスキルも開発できることが魅力的なポイント。機能自体もどんどんアップデートが行われているAlexaスキル作成サービスです。今後、液晶向けスキルが開発できる環境も整えるとのことなので、今後の発展にも期待。
基本機能 |
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Communityプラン |
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Basicプラン |
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Enterpriseプラン |
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3.VoiceApps
- メリット
- 使える機能が豊富
- 無料プランも提供している
- 画面対応スキルも作成可能
- デメリット
- 開発プラットフォームが少し使いづらい
- 各ブロックの設定入力を間違えやすい
VoiceAppsは、1番最初のノンプログラマーでもAlexaスキルが作成できるサービスです。スキル内課金機能や液晶向けスキルの開発機能もいち早く実装しています。
最初は開発プラットフォームが少し使いづらいかもしれませんが、既存テンプレートを使ってのAlexaスキル作成に関しては無料で行えますし、有料プランにしても月額料金が約$20と安めなので低コストでAlexaスキル開発ができますね。
- VoiceAppsの魅力的なポイント
- Alexaスキルを開発しているデベロッパーが欲しがっている機能をすぐに実装してきていることがVoiceAppsの魅力ですね。液晶付きスキルの作成も可能ですし、課金スキルも作れます(英語圏のみ)。今後もAlexaスキルに新しい機能がついた時には、すぐに開発できるように対応してくれるのではないでしょうか。
基本機能 |
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FREEプラン |
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Proプラン |
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4.NOID
- メリット
- サイトが日本語だから分かりやすい
- 日本のサービスだからサポートも安心
- 分かりやすい開発画面だから使いやすい
- デメリット
- フリープランの発話数100回だとすぐに終わる
- 外部MP3ファイルとの連携不可。
NOIDは、日本の株式会社アイリッジが運営しているAlexaスキル作成サービスです。そのため、サイトも日本語表示ですしサポートも日本語なので安心です。
日本で初めてできたAlexa作成サービスですが、通常のカスタムスキルの作成もできますし、フラッシュブリーフィングスキルの作成も可能です。開発画面もドラッグ&ドロップで分かりやすく、ノンプログラマーでも簡単にスキルが作成できます。
ただ無料のフリープランでは作成したスキルの発話回数が100回までと制限があります。有料プランになれば制限はありませんが、月額10,000円と少々高めの設定です。
現在はまだ開発できるのはAmazon Alexaスキルのみとなっていますが、今後はGoogleアシスタントアプリにも対応するとのことです。
- NOIDの魅力的なポイント
- やはりNOIDの良さは、日本のサービスというところです。サイトの表示もすべて日本語ですし、サポートもいつでも日本語で問い合わせができるのも安心。ここまで説明したNOID以外のサービスはすべて英語なので分からないことがあった場合には少々不安です。その点、安心できる環境でスキル開発ができるのがNOIDの魅力。
基本機能 |
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フリープラン |
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ライトプラン |
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プロプラン |
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- LINK
5.BotTalk
- メリット
- 無料で使える
- エラーデバッグ機能あり
- Googleアクションアプリも開発可能
- デメリット
- ドラッグ&ドロップではなくYAMLで開発
BotTalkは、ドイツで開発されたサービスです。これまで紹介したスキル作成サービスのドラッグ&ドロップ形式の開発画面ではなく、YAML言語でスキルを開発する必要があります。
その点は、BotTalkのチュートリアルがあるので、HTMLなどのコーディング経験がある方であれば問題なく開発できるかと思います。ただまったくの初心者の方には最初は少し難しいかもしれません。ただ、無料でいろんな機能が使えます!
Githubにテンプレートがあったり、APIや変数も使用できますし、エラーがないかをチェックしてくれる機能もあるのでよりフレキシブルなスキルの開発ができる環境が整っています。コーディングが好きな方に人気のAlexa作成ツールです。
また、AlexaスキルだけではなくGoogleアクションアプリの開発も可能となっています!
- BotTalkの魅力的なポイント
- BotTalkの魅力はやはり、無料で利用できるということです。YAML言語で開発する必要がありますが、その壁さえ乗り越えればコストがかからずにスキルの開発ができます。
基本機能 |
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FREEプラン |
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- LINK
まとめ
Alexa作成ツールの比較まとめはいかがだったでしょうか?サービスによって作れるAlexaスキルに違いがあったり、金額も異なりましたね。ご自身にあったサービスは見つかったでしょうか?
結局どれが良いのか分からなかった方は、まずは日本のNOIDや、VoiceFlowの無料プランで試しに使ってみることをおすすめします。作ってみると自分がどういうスキルを作りたいかのアイデアも湧いてきますし、そうなると自分に合ったサービスも見つけやすいでしょう!
みなさんも、Alexaスキルを開発してVUI市場をみんなで盛り上げていきましょう!