2018年、色んなところでよく目にするようになった「スマートスピーカー」や「AIアシスタント」。
現在日本では、AIアシスタントのAmazon Alexa(アレクサ)を搭載しているAmazon Echoシリーズや、Googleアシスタントを搭載しているGoogle Homeシリーズ、Clova(クローバ)を搭載しているLINE Clovaシリーズなどのスマートスピーカーが購入できます。
様々なスマートスピーカーが発売されていますが、その違いは大きく言うと『そのスピーカー自体の性能(音質や防水機能など)』と『搭載されているAIアシスタント』です。主にAIアシスタントによって何ができて、何ができないのかが大きく区別されてきます!
そこで今回は、日本で主なシェアを集めている『AmazonのAlexa』と『GoogleのGoogle アシスタント』で何が違うのが、買うならどっちなのかを分かりやすく徹底比較してみました!
この2択で迷っている方!いろんな面からAIアシスタントを比較しているので要チェックですよ。
この記事の目次クリックすると該当箇所へ飛べます。
1.AlexaとGoogleアシスタントを搭載している機種
まず現在発売されているスマートスピーカーでAlexaが搭載されている機種と、Googleアシスタントが搭載されている機種を紹介します。
Alexa |
|
---|
Alexaが搭載されたスマートスピーカーで現在日本で購入できるものは16機種。続いてGoogleアシスタント。
Googleアシスタント |
|
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Googleアシスタントが搭載されたスマートスピーカーは11機種。
現時点ではAlexaの搭載されたスマートスピーカーの方が選択肢が多いという結果になりました。
2.AlexaとGoogleアシスタントでできることを比較
スマートスピーカーでできる事いろんな面から、AlexaとGoogleアシスタントを徹底的に比較していきます。
各項目の詳細は後述しますが、まず比較表をご覧ください。
Alexa |
Googleアシスタント |
|
---|---|---|
家電の操作 | ○ | ○ |
天気予報の確認 | ○ | ○ |
音楽の再生 | ○ | ○ |
経路案内 | × | ○ |
経路案内 | × | ○ |
ショッピング | ○ | × |
スキルとアプリ(拡張機能)数 | 1,500以上 | 550以上 |
動画サービスとの連携 | ○ | ○ |
電話やメッセージ機能 | ○ | ×(通話が未対応) |
基本的な機能のできる・できないは以上の表のとおりです。それではその内容の詳細を見ていきましょう。
2-1照明・テレビなど家電を操作する
スマートスピーカーではテレビや、エアコン、照明などの家電も音声から操作する事ができます。家電を操作するためには、
- 家電リモコン:今ある家電の赤外線リモコンを登録してひとつにまとめられる
- スマートプラグ:コンセント部分に設置し、主電源からON/OFFを切り替える
- ボタンロボット:物理的にボタンを押してくれるロボット。壁にもつけられる
以上の方法があります。もちろん家電自体がAlexaやGoogleアシスタントに対応している場合に関しては上のものは必要ありません。あくまで今ある家電を音声で操作する場合に必要なものです!
スマートスピーカーで家電をそうさするおすすめの方法に関しては「スマートスピーカーを使った家電操作手段・方法を徹底比較」こちらをご参考に。
家電操作に関して、AI音声アシスタント毎に比較をしてみると以下のようになります。
家電リモコン | スマートプラグ | ボタンロボット | |
---|---|---|---|
Amazon Alexa |
できる | できる | できる |
Googleアシスタント |
できる | できる | できる |
基本的にアレクサでもGoogleアシスタントどちらでも家電の上の商品を使って家電操作はできます。もちろん商品によって対応・未対応がありますが、体表的な商品はどちらにも対応している事が多いのであまり大きな差はありませんでした。
2-2天気予報を聞く
スマートスピーカーの基本的な機能として、天気の情報を聞くというものがあります。よくCMなどでもやっているので見た事がある人もいるかと思いますが、これは意外と普段から使う事が多いです!
もちろん、Amazon Alexa、Googleアシスタントのどちらでも天気を聞く事ができますが、その天気情報を引っ張ってきているところが異なります。
ウェザーニュース | Yahoo!天気 | AccuWeather | |
---|---|---|---|
Amazon Alexa |
スキル追加 | スキル追加 | デフォルト |
Googleアシスタント |
デフォルト | 未対応 | 未対応 |
各音声AIアシスタントが対応している天気情報は以上の通りです。日本人には馴染みが多く信頼性が高いウェザーニュースはどちらでも使用する事ができます(Alexaに関してはスキルの追加によって可能)。
Googleアシスタントはウェザーニュースしかありませんが、正直天気予報はウェザーニュースがあれば問題無いです!
2-3音楽を聴く
搭載されている音声AIアシスタントによって、利用できる音楽配信サービスは異なります!自分がもともと利用している音楽サービスなども気になると思いますので、AIアシスタント毎で対応しているサービスを下にまとめてみました。
Amazon Alexa
サービス | 曲数 | 月額 | 特徴 |
---|---|---|---|
Prime Music | 100万曲 | 325円※1 (プライム会員料金) |
他のプライムサービス利用可 |
Amazon Music Unlimited |
4,000万曲 | プライム会員650円 | 年間契約で月380円に |
AWA | 4,300万曲 | 960円 | プレイリストが豊富 |
うたパス | 500万曲 | 324円 | 邦楽に強い |
dヒッツ | 450万曲 | 540円 | 邦楽にとても強い |
Spotify | 4000万曲 | 980円 | 世界最大のストリーミングサービス |
Google Assistant
サービス | 曲数 | 月額 | 特徴 |
---|---|---|---|
Spotify | 4,000万曲 | 980円 (無料版あり) |
フリープランでも利用できる |
Google Play Music |
4,000万曲 | 980円 | 音楽をアップロード可 |
うたパス | 500万曲 | 324円 | 邦楽に強い |
音声アシスタントによって以上のような音楽配信サービスに違いが出てきます。
GoogleアシスタントではSpotifyがフリープランでも使えるのがポイントでしょうか。音楽サービスが気になる方は「Alexa、Google Assistant、LINE Clovaで聴ける音楽サービスを徹底比較」こちらを参考にしてください!
2-4経路を案内してもらう
スマートスピーカーでは「博多駅までの道を教えて」など経路を案内してくれる機能があります。ですが、音声アシスタントによってはできない場合もあるので下にまとめてみました!
経路案内 | |
---|---|
Amazon Alexa |
未対応 |
Googleアシスタント |
できる |
Googleアシスタントのみ経路案内に対応しています!「◯◯までの道を教えて」など話しかけると経路と時間などを教えてくれる!
ただ、Amazon Alexaであればまだ未対応となっています。英語圏版ではすでに利用可能となっているので、日本版でも近いうちに対応されるでしょう!
2-5ショッピングをする
スマートスピーカーでは音声だけで欲しい商品を探してショッピングをすることもできます。まずは下の表を見てみましょう!
ショッピング | |
---|---|
Amazon Alexa |
できる |
Googleアシスタント |
未対応 |
スマートスピーカーを通じて音声ショッピングをするには現状では、「Amazon Alexaのみ」となっています!名前の通り、Amazon内のPrime(プライム)商品のみを音声だけで購入する事が可能です。
注文を確定する時に確認コードを設定することもできるので、子供がいたずらで注文してしまった!なんてことも防げます。
2-6スキルとアプリ(拡張機能)の数
スマートスピーカーには基本機能以外にいろんなことを出来るようにする拡張機能があります。
スマートフォンのアプリのようなものですが、アレクサではその拡張機能を「スキル」、Googleアシスタントでは「アプリ」と言います。その数を比べてみます。
スキルとアプリ(拡張機能)数 | |
---|---|
Amazon Alexa |
1,500以上 |
Googleアシスタント |
550以上 |
現在では圧倒的にAlexaスキルの方が数が多いです。なので単純にAlexaのほうが出来ることが多いということになります。
スキルやアプリはゲームやBGMなど、余暇を楽しむためのものが多いです。
2-7動画サービスとの連携
動画サービスとの連携 | |
---|---|
Amazon Alexa |
できる |
Googleアシスタント |
できる |
どちらも外部機器と連携することで、話しかけてテレビで動画サービスのコンテンツを再生することができます。
もともとAlexaではできなかったので、GoogleアシスタントがChromecastと連携してYouTubeやNetflix・Huluなどを再生できるのは一つの強みでした。
しかし、2018年12月発売のFireTVがAlexaに対応することが発表されたのでAlexaでもPrime Videoなどが利用できるようになりました。
2-8電話やメッセージ機能
電話やメッセージ機能 | |
---|---|
Amazon Alexa |
できる |
Googleアシスタント |
通話が未対応 |
アレクサを搭載したスマートスピーカーでは、通話やメッセージのやり取りができます。
一方Googleアシスタントは、メッセージはブロードキャストという機能で送ることができるのですが通話ができません。
アレクサで通話したイメージを動画にしてみましたのでご覧ください。
3.AlexaとGoogleアシスタントの魅力的なところは?
3-1Amazon Alexaの魅力的なポイント
Amazon Alexaの魅力的なポイントとしては、スキルを追加する事で自分で必要な機能と不必要な機能を区別する事ができる点です。スキルはどんどん公開されていっているのでできる事の幅がどんどん広がっていきます!
さらに魅力的なのはAmazon Alexaだけの機能で『定型アクション機能』というものです。これは、1つの呼びかけで複数の動作を同時に行うという機能です。
例えば、『アレクサ、おはよう』とひと言話しかけることを合図に、「テレビをつける→電気をつける→今日の天気を言う→ニュースを読み上げる」などルーチンワークで動作を登録する事ができるんです。
実際に筆者もAmazon Echoを使っていますが、この機能は非常に助かります!
また、2018年10月に追加された通話・メッセージ機能も魅力的です。話しかけるだけで使えるのでスマホを持っていない子供や遠く離れた家族ともこれでコミュニケーションをとることができます!
3-2Googleアシスタントの魅力的なポイント
GoogleHomeの魅力的なポイントとしては、ショートカット機能を使って発話ワードの言い換えができるという事です!
どういう事かと言いますと、家電操作をする際にカスタムスキルを使っていると、例えばエアコンをつける場合に『OK,Goolge. 家電リモコンでエアコンをつけて』と言わなくてはいけません。この「家電リモコンで」が少しめんどくさいんですよね。
ですが、『OK,Google. エアコンをつけて』で発話を登録する事によって同じ動作をしてくれます!つまりは自分で好きなワードを設定して、そのワードを言った時のアクションを設定する事が可能。
発話をするのが結構めんどくさいと感じている方もいるかと思いますが、このショートカット機能を使う事で簡単にできちゃいます。
3-3ネット上の口コミは?
Alexaのレビュー
ネット上でのAlexaの評価をまとめてみました。
- 高評価口コミ
-
- スキルが沢山あるので楽しめる
- Prime会員なら音楽や買い物などできるので満足度が高い
- 定型アクションが便利
- 低評価口コミ
-
- 音声認識がいまいち、声が小さいと反応してくれない
- 声が機械っぽい
Googleアシスタントのレビュー
次にGoogleアシスタントの評価をまとめてみました。
- 高評価口コミ
-
- 音声認識が優秀でストレスが少ない
- Chromecastと連携して動画サービスをテレビで見るのが便利
- 返答がなめらか
- 低評価口コミ
-
- 「OK,Google」「ねぇGoogle」と言うのが長くて面倒。
- 電話ができない
以上のような意見が目立ちました。
Alexaの場合は、Amazon独自のサービスの満足度が高いようですが、AIの会話能力の評価はあまり高くないようです。それに反してGoogleアシスタントは、AIとの会話やりとりなどの満足度は高いようですね。
この会話の部分は実際に見たほうが分かりやすいと思いますので下の動画をご覧ください!
4.まとめー結局どれが良いの?
Amazon AlexaとGoogleアシスタントで比較をしてみましたがいかがだったでしょうか?
一概にどちらの音声アシスタントが優れているというのは言う事ができませんが、Amazon Alexaは圧倒的なスキル数があるので、いろんなゲームやサービスを今後も楽しむ事がでます!
Amazon Prime会員はPrime Musicや音声ショッピング・Prime Video再生なども利用できますので、会員の方のメリットはかなり大きいと言えます。
GoogleHomeの場合はGoogleが誇るデータベースで色々な情報を網羅しているため質問によく答えてくれますし、会話能力も高いので生活密着型と言えるでしょう。
Chromecastを使ったYouTube連携やSpotifyが無料版でも使えるといったメリットも見逃せません。
現状では音声ショッピングや通話サービスなどができる点、Amazon Prime会員に対するメリットが大きいことからAlexaが一歩リードしているように思います!
しかし今AIアシスタントの市場は日々改善改良が行われ激しい競争が続いていますので、いつどこが革新的な手を打ってくるか分かりません!
今後は大きな画面付きのスマートスピーカーも登場するので、その画面に対応した機能でも各社競争が始まると思われます。ご自身の用途に合わせて最適な選択をして下さい!
5.新情報ー2つのアシスタントを搭載したSONOS
2019年1月追記
毎年開催されている電子機器の見本市として知られるCES 2019にて、AmazonAlexa搭載のスマートスピーカーSONOS ONEとSONOS BeamでもGoogleアシスタントが利用できるようになると発表がありました!
前々から話には出ていましたが、とうとう実装されるようです。実際に使えるようになる目処はまだ決まっていませんが、CESにてβ版がお披露目されたようです。なお、このアップデートに関しては既に販売されているSONOSにも適用されます。
SONOSは独自のサービスで多くの音楽ストリーミングサービスが可能となるので音楽ファンから人気の高いスピーカーです。「どうしてもどちらか決められない!」「両方使ってみたいから良いかも」という方はSONOSを選んでみてはいかがでしょうか?