先日Alexaスキルリワードに関する記事「smartioスキルがAmazonスキルリワード獲得!スキル利用者は増加している模様です!」を公開したのですが、こちらの記事をご覧頂きましたAlexaスキル「家族レーダー」の開発者様から貴重なお話を聞かせてもらいました。
話によると、『家族レーダーは、smartioのスキルと比べてユーザー数も発話数も圧倒的に少ないにも関わらず、同じぐらいのリワードを獲得できた。』とのこと。
今回のご協力者 家族レーダーの開発者様は、以前「家族がいまどこにいるかが分かるAlexaスキル「家族レーダー」」を書かさせて頂いたこともあり繋がりはありましたので、今回ご協力頂きました。
今回のテーマは「Alexaスキルはユーザー数が少なくても、リテンション率がめちゃくちゃ高ければリワードは獲得できる!?」です。
リテンション率とは ユーザーの維持率・保持率を意味し、どのくらいの期間に渡ってユーザーが利用してくれているのかが分かる指標です。
実際にsmaritoがリワードを獲得したスキルのリテンション率と、提供して頂きました家族レーダーのリテンション率を比較しながら見ていきたいと思います。
ほぼ同額のリワードを獲得した2つのスキルを比較
今回比較するのは、同じ金額くらいのリワードを獲得した「どうぶつABC」と「家族レーダー」です。
2つのスキルの概要は以下の通り。
- どうぶつABC:どうぶつの名前を日本語で言うと英語で言い直してくれる英会話スキル。教育スキルとして小さいお子さん向けに作成
- 家族レーダー:スマートフォンのGPSを利用して家族の場所がざっくりと分かるスキル。お父さんやお母さんがいつ帰ってくるか分かります
冒頭でも見てもらいましたが、先月どうぶつABCが獲得したユーザー数(123人)・発話数(2,696回)と比べても、家族レーダーが獲得したユーザー数・発話数はその半分以下とのこと。
ユーザー数も発話数もどうぶつABCにはまったく届いていない「家族レーダー」が何故リワードを獲得しているのか。それは先程から言っている「リテンション率」がかなり影響しているのでは?
どうぶつABCと家族レーダーのリテンション率はどのくらい違う?
ではまず、smaritoのスキル「どうぶつABC」から見ていきましょう。
表に出すのは恥ずかしい数字ではありますが、smartioの「どうぶつABC」のリテンション率はこのようになっています。
翌週に渡って利用しているユーザーが10%ほどなので、ほとんどのユーザーは起動した日から1週間の間に利用しなくなっていることが分かります。めちゃくちゃリピート率低いですね。
4週間目に入ると0%になり、それ以降起動されていないことが分かります。
では、次に「家族レーダー」のリテンション率を見ていきましょう。
こちらになります。提供して頂いたデータを元にsmaritoでざっくりと数値化しました。
見てもらうと分かるように、起動した日から1週間立っても約50%近いユーザーが利用していて、9週目に入っても約30%もリテンション率があります。驚くほどの高い数値です。
つまりはユーザー数が少なくてもリピートされれば優良スキル!?
以上の結果から見て、ユーザー数/発話数だけではなく、明らかに「リテンション率(ユーザーのリピート率)」もAlexaスキルリワードの獲得条件に入っているのでは?と考えられます。
今回の双方のAlexaスキルで言うと、
- どうぶつABC:ユーザー獲得数・発話数が多いことが評価されリワードの獲得
- 家族レーダー:リテンション率の高さからユーザー満足度が高いと評価されリワードの獲得
に至ったのではないでしょうか。詳しいリワードの獲得条件は分かりませんが、Amazon Alexaリワードにはそういったエンゲージメントの計算があるんでしょう(おそらく)。
つまり仮にユーザーが少なくてもリテンション率の高いスキルを作ることができればリワード獲得のチャンスとなりますね。今回の記事がみなさんのAlexaスキル開発での役に立てれば嬉しいです。
今回ご協力頂いたAlexaスキル「家族レーダー」もよろしければ、利用されてみてください!ご協力ありがとうございました。
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